○興部町土木工事関係委託業務検査方法書
| (令和2年3月31日訓令第40号) |
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(総則)
第1条 興部町が所管する土木工事関係委託業務の内、測量、調査及び設計、そのほかに関する検査の方法は、興部町委託業務事務取扱要領(以下「要領」という。)によるほか、この方法書の定めるところによるものとする。
(検査の種類及び目的)
第2条 検査の種類は、次のとおりとする。
(1) 委託業務の完了検査、指定部分に係る検査又は引渡し部分に係る検査(以下「完了検査」という。)
委託業務の成果品が契約図書に定められた数量や品質等が確保されていることを確認するために行う検査で、原則として、受託者から成果品の引渡しを受け、業務委託料を支払う。
(2) 中間検査
委託業務の履行中に契約内容が適正に履行されていることを確認するために行う検査で、委託業務の手戻りを防ぎ、完了検査の効率化を図る。
対象委託業務実施時期については委託業務中間検査実施基準による。
なお、中間検査で確認した成果品については、委託業務の内容から再度の確認が必要な場合を除き、完了検査時の確認を省略することができる。
(3) かし修補委託業務完了検査
委託業務完了後にかしが発見され、その修補業務の完了を確認するために行う検査で、受託者から成果品の引渡しを受ける。
(検査の立会い)
第3条 検査員は、検査に当たって、必要に応じ、当該委託業務に係る業務担当員の立会いを求めることができる。
(検査の準備)
第4条 検査員は、検査に当たって、受託者及び業務担当員に対し、必要な測定要員、用具及び関係資料をあらかじめ準備させるものとする。
(検査の内容)
第5条 検査は、当該委託業務の実績報告書及び成果品を対象として行うものとし、契約図書に基づき、成果品について合否の判定を行うものとする。
2 検査員は、検査にあたり必要と認めるときは、受託者又は業務担当員に対して、履行状況及び関係資料について事実の説明を求めることができる。
3 検査員は、必要に応じて現地調査等を行うこととする。
(成果品の検査)
第6条 検査員は、成果品が委託者の意図を満足し、定められた技術基準に沿っているか否かを確認するために、成果品の数量及び品質の検査を行うものとする。検査にあたっては、検査基準(別表1)及び業務別検査の視点(別表2)に基づき、成果品、各種記録(照査記録、写真及び業務管理記録)と設計図書を対比して合否を判定する。
(委託業務検査記録簿)
第7条 検査員は、当該委託業務の検査につき、その検査内容や特筆すべき事項を委託業務検査記録簿(別記様式第1号。以下「検査調書」という。)に記載し、町長へ提出するものとする。
(検査合格の処理)
第8条 当該委託業務が検査に合格した場合の取扱いは、次の各号によるものとする。
(1) 完了検査
検査員は、検査調書を作成の上、町長へ提出するものとする。
(2) 中間検査
検査員は、中間検査報告書(別記様式第2号)に当該検査の確認事項指導事項を記載し、町長に提出するものとする。
(3) かし修補委託業務完了検査
検査員は、かし修補委託業務完了検査報告書(別記様式第3号)にその旨記載し、町長へ提出するものとする。
(検査不合格の処理)
第9条 当該委託業務が検査に合格しない場合の取扱いは、次の各号によるものとする。
(1) 完了検査
検査員は、委託業務完了検査不合格報告書(別記様式第4号)により検査調書を作成の上、修補内容を明記し、町長へ提出するものとする。
(2) 中間検査
検査員は、中間検査の結果、当該委託業務の実施状況及び品質について契約図書との不適合を確認した場合は、業務担当員に改善内容を指示するとともに、中間検査報告書にその旨を記載し、町長に提出するものとする。
(3) かし修補委託業務完了検査
検査員は、かし修補委託業務完了検査の結果合格しない場合は、かし修補委託業務完了検査書にその旨を記載し、町長へ提出するものとする。
(検査の中止)
第10条 検査員は、検査の実施にあたり次の各号のいずれかに該当するときは検査を中止し、直ちに町長に報告してその指示を受けなければならない。
(1) 受託者若しくは管理技術者又はそのほかの使用人が検査の実施を妨害したとき。
(2) 前号のほか検査の実施が困難となったとき。
(緊急措置)
第11条 検査員は、検査にあたりその措置に急を要するものがあるときは、直ちに必要な措置を受託者に指示するとともに、速やかにその旨を町長に報告しなければならない。
附 則
令和2年4月1日より施行する。
別表1(第6条関係)
検査基準
| 検査項目 | 検査内容 | 検査方法 |
| 委託業務目的の達成 | イ 成果品は委託の目的を達成しているか
ロ 打合せ記録の内容が成果品に反映されているか ハ 成果品を使用する際に不足が生じないか | イ 設計図書と報告書、成果品及び各種記録の観察により検査する |
| 成果品の数量 | イ 成果品の数量は、設計図書と対比して合致しているか | イ 観察又は実測により検査する |
| 成果品の品質 | イ 照査は的確に行われているか
ロ 取りまとめはわかりやすく、的確に行われているか ハ 成果品にミスはないか ニ 成果品は適切な技術基準により実施されているか ホ 成果品は適切な調査測定方法及び調査測定機器によって作成されているか | イ 照査報告書の照査項目は適切か確認する
ロ 照査項目を抽出して照査内容を確認する イ 観察と受託者からの説明を聞き取り、検査する イ 検査中の成果品観察により誤字、脱字又は漏れが無いか検査する イ 観察と受託者からの説明により、成果品を作成した技術基準を確認する イ 観察と受託者からの説明により、調査測定方法及び調査測定機器を確認する |
別表2(第6条関係)
業務別検査の視点
| 業 務 | 検査項目 | 検査の視点 |
| 測 量 業 務 | 目 的 達 成 | ・測量の範囲は今後の業務に必要となる範囲となっているか? |
| ・現地と比較し、測量点及び調査物件に不足はないか? | ||
| 成果品の数量 | ・設計図書で示されている成果品が作成されているか? | |
| ・公共測量作業規程で示されている成果品が作成されているか? | ||
| ・現地に成果品となる測量標等が設置されているか? | ||
| 成果品の品質 | ・観測手簿に作為はないか? | |
| ・精度管理が確実に行われており、制限値内か? | ||
| ・点検計算が所定の方法で行われ、許容範囲内か? | ||
| ・平均計算による誤差は許容範囲内か? | ||
| ・図面に誤記及び脱落又は図式の誤りはないか? | ||
| ・測量標等の設置位置は工事等に支障なく適切か? | ||
| ・立会簿、建標承諾書等の必要書類が整備されているか? | ||
| ・成果品の照査、社内検査及び点検は不足無く、確実に実施しているか? | ||
| 調 査 業 務 | 目 的 達 成 | ・調査の範囲は今後の業務に必要となる範囲となっているか? |
| ・調査の解析結果は業務の目的を達成しているか? | ||
| ・対策工法の比較検討に当たっては可能な工法を選定し、経済性及び安全性など長期安定性に十分考慮しているか? | ||
| 成果品の数量 | ・設計図書で示されている成果品(図面、報告書等)が作成されているか? | |
| ・現地に成果品となる観測機器又は調査位置表示が設置されているか? | ||
| 成果品の品質 | ・調査記録に作為はないか? | |
| ・精度管理が確実に行われており、制限値内か? | ||
| ・調査機器の点検が所定の方法で行われているか? | ||
| ・解析方法、計算方法及び計画の安全率等は適切か? | ||
| ・調査結果と考察及び解析は矛盾点が無く、整合しているか? | ||
| ・報告書、図面に誤記及び脱落又は図式の誤りはないか? | ||
| ・考察や解析に使用した技術資料は明確になっているか? | ||
| ・設計及び施工に使用しやすい報告書図面となっているか? | ||
| ・成果品の照査は不足無く、確実に実施しているか? | ||
| 設 計 業 務 | 目 的 達 成 | ・設計内容は積算、施工又は他の設計業務に必要な成果品を作成しているか? |
| ・設計内容は工事目的を達成しているか? | ||
| 成果品の数量 | ・設計図書で示されている成果品(図面、報告書等)が作成されているか? | |
| 成果品の品質 | ・設計内容は測量及び調査解析結果を反映しているか? | |
| ・設計内容は現場の特性に合わせて、経済性、安全性、施工性、環境保全及び維持管理が考慮されているか? | ||
| ・設計方法、数量計算方法及び構造物の安全率等は適切か? | ||
| ・報告書、図面に誤記、脱落及び図式の誤りはないか? | ||
| ・設計に使用した技術資料は明確になっているか? | ||
| ・積算又は施工に使用しやすい報告書図面となっているか? | ||
| ・成果品の照査は不足無く、確実に実施しているか? |
