○八頭町空き家等の適正管理に関する条例
(平成25年9月25日条例第36号)
改正
平成29年3月23日条例第11号
平成30年3月23日条例第5号
(目的)
第1条 この条例は、空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法律第127号)施行の趣旨に基づき、空き家等の適正な管理に関し必要な事項を定めることにより、空き家等の管理の適正化を図り、倒壊等による事故、犯罪及び火災を防止し、町民の安全で健康な生活を確保することを目的とする。
(用語の定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の定義は、次の各号に定めるところによる。
(1) 空き家等 建築物またはこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む。)をいう。
(2) 管理不全な状態 次に掲げる状態をいう。
ア そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
イ 周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
(3) 特定空き家等 前号に定める管理不全な状態にある空き家等をいう。
(4) 所有者等 町内に所在する建物その他の工作物を所有し又は管理する者をいう。
(5) 町民等 町内に居住し、若しくは滞在し、又は通勤し、若しくは通学する者をいう。
(所有者等の責務)
第3条 所有者等は、当該空き家等が管理不全な状態にならないよう、自らの責任において常に適正に維持管理しなければならない。
(情報提供)
第4条 町民等は、管理不全な状態である空き家等があるときは、町にその情報を提供する。
(空き家等の有効活用)
第5条 町民等から情報を受けた町は、当該空き家等の確認を行うとともに、利用価値が認められる場合には空き家バンク登録を促すなど、空き家の有効活用とその再生を図る。
(空き家等対策計画)
第6条 町長は、空き家等に関する対策を総合的かつ計画的に実施するため、空き家等対策計画を策定する。
2 空き家等対策計画においては、次に掲げる事項を定める。
(1) 空き家等に関する対策に関する基本的な方針
(2) 計画期間
(3) 空き家等の調査に関する事項
(4) 所有者等による空き家等の適切な管理の促進に関する事項
(5) 空き家等に関する対策の実施体制に関する事項
(6) 特定空き家等への対処に関する事項
(7) その他空き家等に関する対策の実施に関し必要な事項
3 町長は、空き家等対策計画を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なくこれを公表する。
(空き家対策協議会)
第7条 町長は、空き家対策計画の作成及び変更並びに実施に関する協議を行うため、空き家対策協議会(以下、「協議会」という。)を組織する。
2 協議会は、町長のほか、地域住民、学識経験者その他町長が必要と認める者をもって構成する。
3 前2項に定めるもののほか、協議会の運営に関し必要な事項は、別に定める。
(実態調査)
第8条 町長は、第4条の規定による情報提供があったとき又は第3条に規定する適正な管理がされていない空き家等があると認めるときは、当該報告に係る空き家等又は当該適正な管理がされていない空き家等の実態調査をすることができる。
(立入調査)
第9条 町長は、この条例の施行に必要な限度において、職員に必要な場所に立ち入らせ、調査をさせることができる。
(特定空き家等の認定)
第10条 町長は、第8条に規定する実態調査と前条に規定する立入調査を行い、当該空き家等が管理不全な状態にあると認めたときは、特定空き家等として認定する。
2 前項で認定した特定空き家等は、特定空き家等認定台帳に記載し、その対策にあたる。
(緊急安全措置)
第11条 町長は、空き家等に対し、災害対策基本法(昭和36年法律第223号)に基づく応急措置又は消防法(昭和23年法律第186号)に基づく規制措置の実施が認められるときは、危険な状態を回避するために必要な最低限の措置をとることができる。
2 町長は、前項に規定する緊急安全措置を実施する場合は、所有者等の同意を得て実施する。
(助言又は指導)
第12条 町長は、特定空き家等の所有者等に対し、当該特定空き家等の除却、修繕、立木竹の伐採その他周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置について助言し、又は指導することができる。
(勧告)
第13条 町長は、前条の規定による助言又は指導した場合において、なお当該特定空き家等の状態が改善されないと認められるときは、当該助言又は指導した者に対し、相当の猶予期限を付けて、必要な措置を講じるよう勧告することができる。
(命令)
第14条 町長は、前条の規定による勧告を受けた者が正当な理由がなくその勧告に係る措置をとらなかった場合において、特に必要があると認めるときは、その者に対し、相当の猶予期限を付けて、必要な措置を講じるよう命令することができる。
(通知書の交付等)
第15条 町長は、前条の措置を命じようとする場合においては、あらかじめ、その措置を命じようとする者に対し、その命じようとする措置及びその事由並びに意見書の提出及び提出期限を記載した通知書を交付して、その措置を命じようとする者又はその代理人に意見書及び自己に有利な証拠を提出する機会を与えなければならない。
(公開による意見聴取)
第16条 前条の通知書を受けた者は、その交付を受けた日から5日以内に、町長に対し、意見書の提出に代えて公開による意見の聴取を行うことを請求することができる。
2 町長は、前条の規定による意見の聴取の請求があった場合においては、第14条の措置を命じようとする者又はその代理人の出頭を求めて、公開による意見の聴取を行わなければならない。
3 町長は、前項の規定による意見の聴取を行う場合においては、第14条の規定によって命じようとする措置並びに意見の聴取の期日及び場所を、期日の3日前までに、前項に規定する者に通知するとともに、これを公告しなければならない。
4 第2項に規定する者は、意見の聴取に際して、証人を出席させ、かつ、自己に有利な証拠を提出することができる。
(所有者等を確知できない場合の措置)
第17条 第14条の規定により必要な措置を命じようとする場合において、過失がなくてその措置を命ぜられるべき者を確知することができない場合(過失がなくて第12条の助言若しくは指導又は第13条の勧告が行われるべき者を確知することができないため、第14条に定める手続きにより命令を行うことができないときを含む。)、町長はその者の負担において、その措置を自ら行い、又はその命じた者若しくは委任した者に行わせることができる。この場合においては、相当の期限を定めて、その措置を行うべき旨及びその期限までにその措置を行わないときは、町長又はその命じた者若しくは委任した者がその措置を行うべき旨をあらかじめ公告しなければならない。
(公示)
第18条 町長は、第14条の規定による命令を行った場合においては、標識の設置その他国土交通省令・総務省令で定める方法により、その旨を公示しなければならない。
2 前項の標識は、第14条の規定による命令に係る特定空き家等に設置することができる。この場合においては、当該特定空き家等の所有者等は、当該標識の設置を拒み、又は妨げてはならない。
(行政手続法の適用除外)
第19条 第14条の規定による命令については、行政手続法(平成5年法律第88号)第3章(第12条及び第14条を除く)の規定は適用しない。
(民事による解決との関係)
第20条 この条例の規定は、管理不全な状態である空き家等の所有者等と隣人その他当該空き家等が管理不全な状態であることにより被害を受けるおそれがある者との間で、民事による解決を図ることを妨げるものではない。
(代執行)
第21条 町長は、第14条による命令を受けた者が、当該命令に従わない場合において、他の手段によってその履行を確保することが困難であり、かつ、その履行を放置することが著しく公益に反すると認められるときは、行政代執行法(昭和23年法律第43号)の定めるところにより自ら所有者等のなすべき行為をし、又は第三者をしてこれをなさしめることができる。この場合、その費用を当該空き家等の所有者等から徴収することができる。
(支援)
第22条 町長は、第1条に規定する目的を達成するため、空き家等の所有者に対し、必要な支援を行う。
(関係機関との連携)
第23条 町長は、必要があると認めたときは、調査、助言、指導、勧告等の内容を関係機関に提供し、危険な状態の解消について協力を要請することができる。
(委任)
第24条 この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。
附 則
(施行期日)
この条例は、平成25年10月1日から施行する。
附 則(平成29年3月23日条例第11号)
この条例は、平成29年4月1日から施行する。
附 則(平成30年3月23日条例第5号)
この条例は、平成30年4月1日から施行する。